どうも、ねこかぶ(@nekokabuyd)です!
トレーディングビジネスとは?
総合商社の祖業でもあり、現在でも総合商社ビジネスの根幹を担うトレーディング事業。「ラーメンからミサイルまで」と言われるようにその事業領域は多岐に渡り、正直社内でも他部署は社外のような雰囲気です。社外や株主から見たら尚更実態が掴みにくいですよね。
では、簡単にトレーディングビジネスを見てみましょう。
よーし、エリート商社マンの俺様が、ナメック星からドラゴンボールをかっさらって、フリーザ様にお届けしてやる!
ドラゴンボールはブルマが作った宇宙船で大切に輸送してやる。ついでに、クウラ様にもマーケティングしておいたぞ!支払は来年の天下一武闘会まで待ってやる!
✔︎需要と供給のマッチング
✔︎物流、金融、情報(含マーケティング)の機能提供
日本高度成長期には大量生産・大量消費という時代背景の後押しもあり、アメリカへの日本車輸出が象徴するように、総合商社は仲介業者として間違いなく日本経済の成長を支えました。
しかし、平成バルブの崩壊やアジア通貨危機、後のIT環境発展に伴い、総合商社の統合や仲介料削減を狙った商社外し、またメーカーも国際競争力を高めたことから商社の助けを借りずに海外進出が可能となり、1990−2000年代にかけて商社不要論、いわゆる「商社冬の時代」が到来しました。
サイヤ人に頼まなくてもシェンロンにお願いして自分で商売できるぜ!
私の戦闘力は53万です。サイヤ人の手を借りずとも、私が直接ナメック星人と交渉できますよ。オホホホホ。
中国爆食による資源投資ブーム
2000年代から中国の経済成長に伴う鉄鉱石や石炭、銅などの需要拡大が資源ブームを支えました。商社はトレーディングという仲介役を脱して、川上原料(権益)やロジスティクス(物流)へ巨額資金を投資し、自らが事業主体者となることで、出資先から得られる配当収入や競争力ある原料を確保することでお家芸であるトレーディング力の強化を実現しました。
ナメック星を星ごと買収したぜ。これで最長老とやらに媚びることなく、ドラゴンボールを使い放題だぜ。我ながらサイヤ人の王子ベジータ様は天才だ!ワハハハハ!
ベジータさん、絶賛宇宙征服キャンペーン中につき、地球、惑星ベジータ、ヤードラット星、全部買い占めます。売って下さい。
お安い御用よ。ドラゴンボールで叶えてやるぜ!
また、「商社冬の時代」を乗り越えた総合商社各社は財務体質も安定して事業基盤を固めてきました。
三菱商事:11.6%→30.4%、丸紅5.8%→29.3%
事業経営・経営者育成へのシフト
悪夢はいつも突然やってきます。そう、資源ブームの終焉です。
ベジータいか〜ん!そんなにドラゴンボールを使い過ぎたら、シェンロンの怒りに耐えきれずナメック星が爆発してしまう。
しかもフリーザ一味の失脚で資源不況じゃ。お前が出資したナメック星のドラゴンボール(鉄鉱石や原油)の価値が下がっておるから、巨額の減損損失は避けられん。大赤字じゃぞ。
クソッタレェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!!
三菱商事1500億円の赤字(減損4300億円)
三井物産700億円の赤字(減損2600億円)
また、2020年3月期も新型コロナウイルス感染拡大の影響から、総合商社各社の減損祭りが予想されており、依然として資源事業への依存度の高さが伺えます。各社の減損発表に関しては、総合商社マンさんの記事が詳しいです。
全社業績が資源事業の市況変動に振り回されてきた総合商社ですが、従来から非資源系に比重を置いてきた伊藤忠商事は、DoleやEDWIN、Family Martをはじめとしたブランドビジネスやリテール事業に注力しています。
また、三菱商事は利益比率を市況系(資源事業)<事業系(事業投資・経営)とすることを目標としており、中期経営計画では得意領域である川上(金属資源や天然ガスなど)ではなく、消費者へアプローチしやすい川下領域の事業に注力していくと発表しています。
さいごに
✔日本の高度成長期を支え、資源輸入国である日本の国益を長年守ってきた総合商社のトレーディング機能
✔「商社冬の時代」を克服し、資源ブームの波に乗った事業投資戦略も資源不況のたびに減損損失というカウンターを喰らう
✔七転八起、事業投資に留まらず経営参画により出資先の企業価値向上が新たなビジネスモデルに
✔総合商社は瀕死の状態から復活したらパワーアップするまさにサイヤ人のような存在
疑問や質問、感想などぜひコメントして下さいね!これはお願いではなく命令ですよ!ウフフフフフフ
↓↓猫パンチ一発お願いします↓↓
↓↓はてブも応援感謝です↓↓