どうも、ねこ株リーマン(@alainyd)です❗️三菱商事、何とか王者の地位は死守👑
三菱商事決算発表速報(2020年3月期)
決算速報
決算速報です❗️
三菱商事の2020年3月期の当期純利益は5,354億円(前期比▲9.3%)、年間配当132円維持でした❗️
伊藤忠商事の5,013億円に迫られましたが、何とか王者の地位は維持👑昨年11月に公表した予想5,200億円からは約+3%という結果となりました❗️
ただし、2018年度の決算発表では19年度の利益目標を6,000億円と置いていたことから考えると少し物足りない結果と個人的には感じてしまいます😅
また20年度は配当134円の計画となっており、累進配当を継続する見通しです❗️利益計画は不透明ななかで嬉しいですね😆
本日の株価
14:00に決算発表されると同時に急騰しました🎢20年3月期の利益予想5,200億円達成、配当132円死守、21年3月期は累進配当予定(134円)という好材料から一時は2,375円まで高騰し、前日比+5.07%の2,341.5円で引けました❗️
セグメント別増減要因
市況系比率は18年度39%→19年度37%と推移しており、以前のような資源比率の高さは感じなくなってきています。
【増益要因】20年3月期に増益となったの以下4セグメントを分析してみましょう。
- 産業インフラ:+818億円
2018年度には千代田化工が出資する米ルイジアナ州のキャメロンLNGプロジェクトで現場作業員の生産性低下や賃金高騰などが重なり、巨額損失に追い込まれましたが、19年度はその反動から大幅増益となりました。
- 食品産業:+433億円
三菱商事は農産物事業会社であるOlam社に約1,300億円出資していますが、約280億円の減損を行なっていた反動などにより増益となりました。
- 電力ソリューション:+184億円
2020年3月、三菱商事と中部電力はオランダの総合エネルギー事業会社であるEneco社を5,000億円で買収しており、その評価益から増益となりました。
- 複合都市開発:+19億円
小額のため割愛
【減益要因】一方で減益となった4つのセグメントを分析してみましょう。
- 天然ガス:▲191億円
天然ガス市況の下落に伴い、LNGやシェールガス関連事業での減損損失により減益となりました。
- 総合素材:▲92億円
鉄鋼製品関連での減損損失や炭素事業での取引利益減少による減益となりました。
- 石油・化学:▲478億円
シンガポールの原油・石油製品トレーディングの子会社で、原油デリバティブ不正取引が発覚したことなどから大幅な減益となりました。
- 金属資源:▲402億円
チリ銅事業での一過性利益やチリ鉄鉱石事業における減損損失(前年度)からの反動があったものの、豪州原料炭事業での事業収益の減少と海外製錬事業での減損損失により減益となりました。
- 自動車・モビリティ:▲776億円
三菱自動車への出資における減損損失、子会社やアジア自動車事業での利益減少により減益となりました。自動車業界が冷え込んでいることから逆風とも言えますね。
- コンシューマー産業:▲88億円
小額のため割愛
キャッシュ・フロー分析
営業CFは8,497億円(+30%)に拡大しました。
しかし、リース負債支払いを除いた営業収益CFは6,721億円(▲25%)へ減少しており、投資CFを加えた実質フリーCFは1,714億円、これは伊藤忠の実質フリーCF3,120億円を下回っています。
三菱商事は2020年にNTTとの業務提携を通じてオランダの位置情報サービス分野のHERE Technology社へ出資(1,000億円規模)、また中部電力と共同でオランダの電力会社であるEneco社へ出資(5,000億円規模)しています。
安定的な営業CFを維持できなければ借入の増加あるいは資産売却の選択を迫られるため、万全な財務体質の構築が求められます。
新型コロナウイルスの影響
2020年度の利益計画は新型コロナウイルスの影響から公表先延ばしとなりました。
伊藤忠や三井物産など他商社は続々と今期見通しを発表している中で、保守的な三菱商事の慎重な姿勢がうかがえます。
21年3月期の市況前提
21年3月期の市況前提は原油$35〜45/bll、 銅4,850〜5,500$/MT、為替¥110/㌦と置いているようです。
ちなみに、三井物産は原油を$33/bll、伊藤忠$30/bll、丸紅は$20/bllの見通しで置いていますので、三菱商事は若干強気の設定ですね💪
三菱商事 経営指標分析 2020年3月期
16年3月期は資源市況の暴落により、三菱商事として戦後初の赤字転落となった年でしたが、その後は息を吹き返したかのように毎年増益を続けていました。
一方で、営業CFマージン(売上高営業利益率の営業CF版)は減少傾向にあり、本業の営業活動でキャッシュを稼ぐ力が低くなっている⁉️ように見えます。
しかし実際には、トレーディング(卸売業)から事業投資へビジネスモデルをシフトさせていることから、(持分法による)投資収益で稼ぐ比率が高まっており、相対的に営業CFMが低下していること、国際会計基準IFRS第15号の適用により2019年3月期より売上高の集計方法が変更したことにより売上高が大きくなったことが要因と分析することができます。
ROEは10%前後で安定していますが、実は伊藤忠は直近5年平均ROEが15.2%と高く、財務レバレッジも両社同水準であることから、三菱商事よりも伊藤忠の方が自己資本における経営効率が高いという結果となります。
ROAも過去平均は三菱商事がROA3.2%なのに対して、伊藤忠が4.3%と上回っており、こちらも伊藤忠に軍配が上がります。
配当性向に関しては、累進配当(毎年増配する)を謳っているさすがの三菱商事と言えるでしょう。5大総合商社各社の直近5年の配当性向平均は三菱商事32.8%、伊藤忠27.1%、三井物産32.6%、住友商事22.8%、丸紅26%であり、三菱商事と三井物産は相対的に高い配当性向を維持しています。
総合商社各社の平均配当利回り(過去5年)は三菱商事3.9%、伊藤忠3.7%、三井物産4.4%、住友商事2.2%、丸紅4.4%となっています。三菱商事は年々配当利回りを高めており、今期は5.8%で堂々の1位となりました。
さいごに
✔︎ 20年3月期は当期純利益5,354億円(▲9.3%)の決算結果❗️
✔︎ 配当方針は20年3月期の年間132円/株、21年3月期は134円へ増配計画❗️
✔︎ 2021年3月期は異例の利益計画未公表❗️
5大総合商社決算まとめ(2020年3月期)
総合商社ビジネスモデル
三井物産
伊藤忠商事
住友商事
丸紅
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