どうも、ねこ株リーマン(@alainyd)です!
はじめに
経済指標マスター講座50を受講頂きありがとうございます😆
「第16回単位労働コスト」をご覧になっていない方は下の記事をどうぞ❗️
財政赤字と債務残高の概要
米国債務残高(対GDP比)の推移
こちらは対GDP比の米国債務残高です。
2012年にGDP比で約101.4%の債務残高となり、それ以降はほとんど毎年のように債務残高(対GDP比)が拡大しているのが分かります。
2019年には対GDP比108.2%まで上昇しています。
政府の危険なお財布事情
国(政府)にとっての収入は税収です。収入(税収)以上にお金を使ってしまうことを財政赤字と呼びます。
これは予算が足りないことを意味しますが、不足分はお金を借りて工面する必要がありますよね。これを政府債務残高といいます。
国際通貨基金(IMF)によると、すべての国の債務残高の合計は20年前は20兆ドル(約2200兆円)でした。
現在は69.3兆ドル(約7620兆円)に達しています。これは世界のGDPの82%を占め、歴史上最も高い数値となります。
債務残高の世界ランキング
下の図を見てください。借金の大きい国ほどその範囲が大きくなっています。
ちなみに、債務残高ワースト10ランキングは次のような順位となります。
- 1位 アメリカ 21.5兆ドル(約2362兆円) 対GDP比104.3%
- 2位 日本 11.8兆ドル(約1300兆円)対GDP比237.1%
- 3位 中国 6.76兆ドル(約744兆円)対GDP比50.6%
- 4位 イタリア 2.74兆ドル(約302兆円)対GDP比132.2%
- 5位 フランス 2.74兆ドル(約301兆円)対GDP比98.4%
- 6位 イギリス 2.46兆ドル(約270兆円)対GDP比86.8%
- 7位 ドイツ 2.44兆ドル(約268兆円)対GDP比61.7%
- 8位 インド 1.85兆ドル(約204兆円)対GDP比68.1%
- 9位 ブラジル 1.64兆ドル(約181兆円)対GDP比87.9%
- 10位 カナダ 1.54兆ドル(約169兆円)対GDP比89.9%
債務残高の絶対額でみるとワースト1位アメリカが2,362兆円と訳のわからない数字になっていますが、対GDP比でみると104.3%に留まります。
一方で、対GDP比の債務残高ワースト1位は日本の1,300兆円。これは対GDP比237.1%で、断トツの数字となります。
ポイント解説
指標分類 |
一致〜先行指標 |
注目ポイント |
債務残高が対GDP比で増加(減少)しているか |
意味すること |
インフレの可能性が増大(減少) |
ソース |
セントルイス連銀FRED |
債務残高が膨らむとなぜダメなのか?
債務が増えると利息の支払いが増えて、返済負担が重くなります。
債務が膨らみすぎて、自力で返済できなくなると、政府は通貨の発行量を増やします。通貨が増えると借金返済にあてることができますが、一方でインフレを引き起こす可能性があるのです。
あるいは収入(税収)を増やすために増税をするかもしれません。増税をすると企業の設備投資や消費者の消費が落ち込み、経済が冷え込んでしまう恐れがあります。有権者からの支持率低下も避けられないですよね。
一般に、対GDP比で3%までの赤字なら問題ないとされています。なぜならGDPは平均的に年3%程度成長するからです。しかし、経済成長が鈍化して債務残高が増えるスピードの方がはやくなった場合には注意が必要になります。
さいごに
まとめ
✔︎「債務残高」が対GDP比で3%を上回ると財政が不健全でインフレに注意
✔︎ 米国の債務残高額は2,362兆円で世界ワースト1位だが、対GDP比でワースト1位は日本の237%
次回、「第18回バルチック海運指数」をご紹介します!
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