どうも、ねこ株リーマン(@alainyd)です!
はじめに
経済指標マスター講座50を受講頂きありがとうございます😆
「第20回経常赤字」をご覧になっていない方は下の記事をどうぞ❗️
原油在庫の概要
原油在庫とS&P500
1つ目のグラフはアメリカの原油在庫(週間)の推移です。
2017年後半から2020年2月までは400M bbl台だった原油在庫は、コロナショックによる原油需要の減少により、20年5月8日の統計では530M bblまで上昇しています。
その間、米国の主要株価指数であるS&P500(2つ目のグラフ)は歴史的な急落を示しており、コロナショックの影響の大きさがうかがえます。
ちなみに、原油価格の過去最高値は2008年7月に147㌦/bblをつけましたが、2006年から2007年にかけて米国経済が好況で原油在庫が少なくなっていたのです。
原油在庫が減っていれば経済は順調?
世の中のあらゆるところで大量の石油(原油)が消費されています。
通勤、暖房、工場の稼働、買い物、身の回りのプラスチックなど、私たちの生活には石油(原油)は欠かせない存在です。
なので石油市場は経済の重要な指標であり、鋭敏なバロメーターと考えられています。
米国エネルギー情報局(EIA)が毎週水曜日に原油在庫統計を発表しており、原油の貯蔵量を周次ベースで比較することができます。
原油在庫が少ないとき、あるいは在庫がだんだん減ってきているときは、原油(石油)の消費が増えているということなので、経済活動が上向いていると考えられます。
工場や家庭、自動車や飛行機などさまざまな経済活動で多くのエネルギーが消費されているということですね。
ポイント解説
指標分類 |
先行指標 |
注目ポイント |
原油在庫の増加(減少)。ただし政府の戦略備蓄在庫を除く。 |
意味すること |
原油需要が減少(増加)しており、景気が悪化(回復)している。 |
ソース |
EIA(米国エネルギー情報局) |
戦略備蓄在庫は除いて考える
原油在庫統計をみるときは、政府の戦略備蓄在庫を除いた原油在庫に注目してください。
戦略備蓄在庫はいざという時のために国が確保しているもので、政府の決定なしには利用することができないのです。
市場の期待値と比較する
市場期待値は原油在庫を見るうえで重要なファクターとなります。
例えば、原油在庫が大幅に減ると予想されていたのにあまり減らなかった場合、思ったより景気が悪いということを意味します。
変則的な値動きには要注意
コモディティ(エネルギー、金属、穀物)特有の変則的な値動きには要注意です。
金利が低い時には、インフレ対策として投機的に原油などのコモディティにお金(投資)が集まることがあります。
そうすると、在庫はたっぷりあるのに価格が釣り上がるという状況になります。原油の需要と供給だけでなく、こうした投機的な動きには注意が必要なのです。
また、原油の供給が一時的に滞ることがあります。
製油所の事故や戦争、労働者のストや輸送船の事故などが起きると原油の供給量が減少します。
そうすると景気とは関係なしに、原油の在庫量が少なくなり、原油価格の上昇を招くのです。
さいごに
まとめ
✔︎「原油在庫」は景気を予測する先行指標
✔︎ 原油在庫の減少は景気拡大、原油在庫の増加は景気後退を示唆する
✔︎投機筋の動きにより原油価格が変則的な値動きをすることがある
次回、「第22回日銀短観」をご紹介します!
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