コロナ不景気で将来が不安。子どもの教育費や自分の趣味に満足にお金をかけられないし…「老後2,000万円問題」もあって、老後のために貯金をしておきたい。
株式投資は損をするので怖いし、やっぱり貯金はお金が減らないので無難だ!
こんな風に考えている人に朗報です。
そんなあなたこそ、投資をすべき3つの理由があります。
- 日本の平均年収は20年で6.6%も減少。OECD35ヵ国中で24位と国際的に劣後。
- 世界では物価上昇(インフレ)しており、日本人は年収減少のうえインフレというダブルパンチ。
- 投資運用と比べて、貯金(銀行預金)をすることで逆にお金の価値が下がる。
この記事を読むと、
✔将来への漠然とした不安を具体的に理解にできます。
✔今を楽しみたい、将来や老後は何とかなるだろう、という楽観的な考え方を打ち砕きます。
✔投資をしないと自分だけ取り残されてしまうという危機感MAXの意識を作り上げます。
日本の平均年収ダウン、税負担増でサクシュ
日本の平均年収は右肩下がり
日本の平均年収は直近20年で6.6%も減少しています。一人あたり名目GDPは20年で21.6%増加していますが、残念ながら給料には反映されておりません。
日本の平均年収は世界平均以下
OECDの平均年収データ(2019年)によると、OECD加盟国35ヵ国の平均は$48,587(510万円)、1位はルクセンブルクの$68,681(720万円)、アメリカは4位で$65,836(690万円)でした。
日本はなんと24位で$38,617(405万円)。OECD平均より100万円も少ないという実態です。(1USD=105円換算)
税負担の増加・手取収入の減少
年収は下がり続けているのに対して、日本人の税負担は年々大きくなっています。
手取収入の減少
下の図は年収40歳、年収700万円、専業主婦の妻と子ども2人をもつサラリーマンの例です。給料の額面から納税額を差し引いた手取年収は15年間で8.5%(50万円)減少しています。
税・社会保障負担(対GDP比)
次は日本の租税・社会保障費の対GDP比の推移です。バブル崩壊後は25%前後を推移していましたが、直近数年で30%を超えました。直近30年で日本のGDPは約22%増加しましたが、どれだけ稼いでも税金や社会保障費として徴収されているのが実態です。
国民負担率
これは国民負担率の推移です。
国民負担率とは国民の所得に占める税金や社会保障料の負担の割合のことで、次の式で表されます。
国民負担率=(租税負担+社会保障負担)÷国民所得※
※国民所得:個人や企業の所得
2019年度の国民負担率は44.6%と過去最高。国民負担率は社会保障の充実度合いを示すものなので、低ければいいとは一概に言えません。しかし平均年収は下がり、税負担等が大きくなっているので、手取り額はどんどん減ってしまうわけです。
それに加えて、次に説明するインフレ/物価上昇によって私たちの生活コストが増しているという話もしなければなりません。
日本はデフレ、世界はインフレ
消費者物価指数(日本)
下の図は2015年の消費者物価指数(日本)を100として、1947年~2018年の年平均を比較したものです。消費者物価指数は物価指数の一つで、インフレなのかデフレなのか、物価の傾向を把握する指標です。2015年以降は100を上回っているのでインフレ/物価上昇していますが、2015年以前はすべて100未満なので日本は長期間デフレでした。
デフレといえば、牛丼チェーンの価格競争が頭に浮かぶのではないでしょうか。給料が減っているのだから、牛丼1杯500円より1杯300円の方がいいに決まっている、デフレでモノを安く買えるほうがいい。
そう思うかもしれませんが、モノの値段が安くなれば、企業の収益が低下し、従業員の給料や企業の納税額は減ります。給料が減るのでより安いモノやサービスを求めます。納税額が減るので、政府の税収が減ります。政府は社会保障などを削る訳にはいかないので、税率や社会保険料率を上げて税収を増やします。すると国民負担率が増えます。すると安いモノを求めます…というデフレスパイラルに陥ってしまいます。
米国インフレ率
しかし世界的にはどうでしょうか。例えば、アメリカのインフレ率は直近10年で平均1.75%です。アメリカの物価は上昇しています。
一方でアメリカの平均時給は2020年は29.32ドル、直近10年で30%上昇しています(米国労働省統計局発表)。
インフレトレンドに取り残された日本
2007年に発売された初代iPhoneは6万円でしたが、2020年発売のiPhone 12 Proは12万円。倍の値段になっています。もちろん市場環境や製品スペック、原材料費、人件費など当時と前提が異なるかもしれませんが、世界的には給料上昇、物価上昇トレンドである中、日本はそのトレンドに逆行しています。
貯金(銀行預金)はお金を減らすマシーン
質問です。
月1万円、30年間、日本の銀行にお金を預けると、いくら増えますか?
正解は、800万円減ります。これは機会損失の話です。
銀行預金
日本の銀行預金金利はメガバンク0.001%、ネット銀行0.02%です。月1万円、30年間で元本総額360万円。これを仮にネット銀行(金利0.02%)に預金した場合、利子(運用益)は1万791円(総額361.8万円)です。現金(預金)として大事に保有しても資産はほとんど増えません。こんな利回りの投資商品をおすすめされて買う人はいないでしょう。
投資(S&P500)
一方で、S&P500指数に投資した場合はどうでしょう。S&P500とは米国の証券取引所に上場している代表的な500銘柄で構成される株価指数です。日経平均株価のアメリカ版のようなものなので、株式投資をイメージしてください。
下のグラフはS&P500指数の150年チャートです。1941年から1943年における平均指数を10として算出しています。150年の利回り(中央値)は6.74%なので、30年間で元本総額360万円からは運用益800万円(総額1,160万円)が生み出されます。銀行預金と株式投資を比べると30年で800万円も差があります。現金として保有することでこれだけの機会損失となる訳です。
利回り6.74%は出来過ぎだろうと思う方のために、S&P500最低利回り0.81%(2009年)で試算すると、同じ条件では運用益47万円となります。銀行預金が50万円近く負けます。
さいごに
投資をすべき3つの理由をお伝えしてきました。
✔日本の平均年収の低迷と税負担増加
✔世界的なインフレ/物価上昇
✔銀行預金でお金が減る
まずは自分という資産(市場価値)を高めて稼ぐ力を高めましょう。Mission Statementの作成がおすすめです。
そして稼いだお金を守るために投資という選択をして、お金に稼いでもらいましょう。