どうも、ねこ株リーマン(@alainyd)です❗️伊藤忠商事の20年3月期決算は大健闘でした🥳
伊藤忠商事決算発表速報(2020年3月期)
決算速報
決算速報です❗️
伊藤忠商事の2020年3月期の当期純利益は5,013億円(前期比+0.15%)、年間配当85円維持でした❗️
2年連続で当期純利益5,000億円台を、4年連続で増益を達成するという素晴らしい結果となりました❗️
三菱商事は当期純利益5,354億円でしたので、王者奪還まであと一歩というところでした❗️
本日の株価
13:00に決算発表されると同時に急騰しました🎢20年3月期の利益予想5,000億円達成、配当85円死守、21年3月期は累進配当予定(88円)という好材料から一時は2,165円まで高騰し、前日比+4.93%の2,159.5円で引けました❗️
セグメント別増減要因
非資源比率は驚異の75%❗️
非資源商社No1の名に恥じない非資源比率の高さによって資源系商品の市況変動リスクを最小限に抑える事業ポートフォリオ戦略の強みが発揮されています。
【増益要因】20年3月期に増益となったの以下3セグメント+αを分析してみましょう。
- 機械:+96億円
ヤナセの採算改善や船舶関連取引の伸び、前期の北米IPP事業に係る関連損失の反動が増益要因です。
ヤナセは輸入車・中古車の国内最大ディーラーで、日本の輸入車市場における約15%のシェアを持っています。
北米IPP事業とは米国ウィスコンシン州に位置するフォックス発電所のことです。フォックス発電所は天然ガス燃焼・コンバインドサイクル(複合火力方式)の発電所です。
- 金属:+326億円
石炭価格は18年度$106/mt→19年度$71/mtへと下落したことから減益となりましたが、鉄鉱石価格が18年度$71/mt→19年度$95/mtへと上昇したことから増益となりました。
- 食料:+36億円
Doleの青果物販売価格の下落や加工食品事業のコスト増加・減損損失、米国穀物事業での天候影響などによる損益減少などにより減益となりました。
伊藤忠商事は2012年に世界最大の青果物メジャー米国Dole社のアジア青果物事業とグローバル加工食品事業を16.85億ドル(1,350億円)で買収しています。
一方で、子会社の日本アクセスの堅調な伸びやプリマハムの連結子会社化に伴う再評価益などにより増益となりました。
日本アクセスは食品総合商社です。かつては雪印アクセスという雪印乳業のグループ会社でしたが、雪印の不祥事の影響を受けて、伊藤忠商事が負債を肩代わりする代わりに雪印グループで黒字会社であった雪印アクセスの株式を譲渡、2006年に伊藤忠商事の連結子会社となりました。
- その他:+1,450億円
2015年、中国ビジネスの飛躍的な拡大を目指して中国CITIC社へ6,000億円を出資しました。しかしCITIC社の株価が取得価格11−12香港ドルと伊藤忠の取得価格13.8香港ドルを下回り、いわば不良債権化したことから、2018年に1,433億円の減損処理を行なっていたのです。
【減益要因】一方で減益となった4つのセグメントを分析してみましょう。
- 繊維:▲207億円
伊藤忠の花形事業である繊維事業ですが、暖冬や新型コロナウイルスの影響からアパレル関連での販売不振や繊維原料などの低迷により減益となりました。
- エネルギー・化学品:▲166億円
伊藤忠商事石油開発のアゼルバイジャンでの出荷が堅調でしたが、前期の北海油田開発事業の売却益の反動などにより減益となりました。
- 住生活:▲76億円
パルプ市況の下落やパルプ事業での減損損失などにより減益となりました。
- 情報・金融:▲43億円
伊藤忠テクノソリューションズの堅調な推移はあったものの、ファンド運用益の減少などにより減益となりました。
キャッシュ・フロー分析
営業CFは8,781億円と過去最高を記録し、営業活動からキャッシュを生み出す強さを示しています。
またフリーCFも昨年並みの安定感を示すなど安定したキャッシュフロー体制が構築されています。
財務状態
ネット有利子負債を1,499億円減少させました。
一方で、自己資本比率が1.6ポイント低下の27.4%と低水準の傾向にあります。
経営の効率性を示すROEは17%と比較的高い値を示していますが、 自己資本比率を下げることで財務レバレッジが高まる効果があります。
現在はキャッシュフローが安定していますが、財務の効率性と安全性が今後どのように変化していくのか注意しておく必要があります。
伊藤忠商事 2021年3月期業績見通し
2021年3月期 経営計画の見直し
2020年度が最終年となるはずだった中期経営計画2020を1年前倒しで終了させることになりました。2年連続で純利益5,000億円を達成、累進配当の達成、2年間で4,200億円のフリーCF(株主還元後)を達成、と一定の評価を下しています。
そして、2020年度は異例ですが単年での経営計画としました。景気後退、世界同時不況に備える局面と捉え、新たな経営フェーズに入ったとの判断を示しています。
2021年3月期業績見通し概要
2020年度の利益計画は4,000億円、非資源比率96%を新たな目標と掲げています。
CFやROEなどの経営指標は発表されておらず、コロナウイルスの影響から経営環境が見通しにくい状況と推測されます。
21年3月期の配当方針
2020年度は88円の増配計画です❗️
やはり安定したキャッシュフローを生み出す財務体質だと安心して配当狙いの投資が行えますね😄
一方で、自己株式取得については定量的な発表はなく、「機動的、継続的に実行」というコメントに留まっています。
21年3月期の市況前提
21年3月期の市況前提は原油$30/bll、 為替¥105/㌦と置いているようです。
ちなみに、三井物産は原油を$33/bll、丸紅は$20/bllの見通しで置いています。
伊藤忠商事 経営指標分析 2020年3月期
純利益は4年連続の増益という飛ぶ鳥を落とす勢いです🦅
また、フリーCFも2年連続で6,000億円を超えており、キャッシュを稼ぐ力がついてきたと言えます❗️
ROEは年々上昇しており、直近5年間で平均ROE15.2%というのは総合商社の中で堂々の1位です👑
ROAも伊藤忠がランキング1位です👑
過去4年の平均ROAは三菱商事3.2%、伊藤忠4.6%、三井物産3.0%、住友商事3.1%と伊藤忠のROAは総合商社の中でも安定して高い水準を保っています❗️
配当性向に関しては、5大総合商社各社の直近5年の配当性向平均は三菱商事32.8%、伊藤忠27.1%、三井物産32.6%、住友商事22.8%、丸紅26%であり、伊藤忠はやや劣っています。
配当利回りについては、総合商社各社の平均配当利回り(過去5年)は三菱商事3.9%、伊藤忠3.7%、三井物産4.4%、住友商事2.2%、丸紅4.4%となっており、伊藤忠は比較的に高配当としての地位を確立しつつあります。
さいごに
✔︎ 20年3月期は当期純利益5,013億円の決算結果❗️4年連続増益達成🎉
✔︎ 配当方針は20年3月期の年間85円/株、21年3月期は88円へ増配計画❗️
✔︎ 2021年3月期は異例の「単年の経営計画」を発表。純利益4,000億円が目標❗️
5大総合商社決算まとめ(2020年3月期)
総合商社ビジネスモデル
三菱商事
三井物産
住友商事
丸紅
↓↓猫パンチ一発お願いします↓↓
↓↓はてブも応援感謝です↓↓